「深く関わる看護がしたい」
- 航 山田
- 8月2日
- 読了時間: 3分
更新日:8月4日

スタッフインタビュー|看護師
もっと患者さんと向き合いたい
看護師人生は、救命救急の現場からスタートしました。大阪の三次救急の病院のICUで4年間、その後は転居もあり、宝塚市の病院でオペ室勤務を5年、病棟勤務を2年経験させていただきました。
もともとは病院のヘルパーさんとして働いていたんですが、看護師さんから「看護師を目指してみたら?」と勧められて、将来性を考えてチャレンジすることになりました。
実は母も似たような経歴で、事務職からヘルパーを経て、50歳を超えてからケアマネジャーの資格を取った人で、その姿勢を近くで見ていたので、チャレンジする勇気をもらっていたのだと思います。
訪問看護への関心は、「もっと患者さんに関わりたい」という思いから
ICUでは重症患者さんの治療が最優先で、会話もほとんどできないまま看護が終わることが多く、患者さんの「生活」にはほとんど触れられませんでした。オペ室でも、術前の「おはようございます」と、術後の一言だけ。名前を覚えてもらえる機会もほとんどありませんでした。
病棟に移っても、受け持ち患者さんが多く、どうしても重症度や処置の優先順位で動いていました。一人ひとりに丁寧に向き合いたいと思っても、難しい環境でした。
「この人、退院したあとどう暮らしていくんだろう?」
「ご家族はどんなサポートをしてるんだろう?」
そういったことに興味が湧いてきて、もっと深く関わる看護がしたいと思うようになり、訪問看護への関心が高まっていきました。
「準備の大切さ」
ただ、年齢的にはステーションで一番上なので、不思議な感じです。
実際に訪問看護で働き始めて一番感じたのは、「準備の大切さ」です。
病院だと、何かあってもすぐ連携でき、物品もそろっている。でも訪問では、すべて自分で用意して、状況を予測して動く必要があります。いざという時、頼れる人がすぐそばにいない環境で、自分に何ができるか?
患者さんの病状はもちろん、キーパーソンやご家族の状況、ケアマネージャーさんとの連携、制度上の書類など……前情報をしっかり集めておかないと、現場で慌ててしまいます。
準備がしっかりできていれば、その分、訪問中にゆっくり患者さんと向き合える時間が増える。慌てず、落ち着いて看護ができる。準備を大切にしています。
決め手は、「人のあたたかさ」でした
数あるステーションの中で、楓庵で働きたいと思ったのは「人の雰囲気」です。
面接の時の所長やスタッフの自然なやりとり、気取らない空気感に、なんだか“ほっと”したんです。ここなら自分もやっていけるかなと思いました。
訪問看護は個人プレーに見えがちですが、実はすごくチームプレー。楓庵は、困ったことがあった時に、誰かが必ず気にかけてくれる。チャットなどでもすぐに相談できるし、ほんの些細なことでも「大丈夫?」と声をかけてくれる温かさがあります。
だからこそ、安心して働き、学ばせていただくことができています。
家族看護を、訪問という形で実現したい
看護師3年目の頃、症例発表で“家族看護”をテーマに選びました。疾患や手術よりも、患者さんとそのご家族が、どんな思いで、どう生きていくか――そういったことに関心があったんだと思います。
今後も、患者さんだけでなく、その家族とどう関わるか、どう支えるかを軸に看護をしていきたいです。
そしていつか、家族看護をテーマにした勉強会や事例共有ができたらと思っています。楓庵は、そういった“やりたいこと”も応援してくださいます。だからこそ、もっと成長していきたいと思っています。