これまでの経験が、在宅でつながった
- 7月12日
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更新日:7月13日

スタッフインタビュー|看護師
「いつかやりたかった訪問看護に、今なら踏み出せた」
訪問看護に魅力を感じたのは、学生時代の実習でした。看護学校が高齢者の多い地域にあり、実習先の病院が訪問看護にとても力を入れていました。まだ訪問看護がメジャーではない時代でしたが、「経験を積んだら、いずれこの分野へ」と思っていました。
ただ、その後は転勤の多い生活で、なかなか踏み出せませんでした。若い頃は、ずっと総合病院で働いていました。関西に戻ってきてからも、子どもの学校や生活に慣れるまでは、ライフステージに合った働き方を選んでいました。オンコールがあることも、数年前までは子育てとの兼ね合いで難しく、子どもの手が少し離れてきて、「今かな」と思いました。遠回りはしましたが、ようやく辿り着いた感覚です。
病院・施設・デイでの経験が、訪問看護ですべてつながった
これまで、病院もデイサービスも特養も、訪問入浴も……本当にいろいろな現場で働かせていただきました。その一つひとつが、最終的に在宅でつながった感覚があります。
病院時代は、退院されたあとにどう過ごしておられるのか、見えませんでした。デイサービスでも、お休みの日の暮らしや、ご家族がどんな思いで過ごしておられるのかまでは、分からない部分がありました。それが訪問看護に来て、全部つながりました。そこに訪問診療や薬局の関わりも加わって、医療と福祉が在宅でどうつながっているのか、ようやく実感として見えてきました。
年齢を重ねたからこそ、見えてくること
正直に言うと、若い頃の自分の退院指導は、退院後の暮らしを知らないままの“知識としての指導”だったのかもしれない、と今は思います。
同じような疾患の方が在宅に戻られたあと、お家で困っておられる姿に向き合うようになりました。発症の前と後で様子が変わり、戸惑っておられる場面に出会うこともあります。初めて、あの頃の指導に足りなかったものが見えてきました。自分自身が年齢を重ねたこともあって、当時は見えなかったことが、今は見える。だからこそ今は、その方の暮らしにより沿った関わりができていると感じています。
小さな変化を、見落とさない
訪問で大切にしているのは、小さな変化を見落とさないことです。
利用者さんご本人はもちろん、お家の環境も見ます。散髪をされていたら「さっぱりされましたね」と声をかけたり、ネイルを「前回はされていなかったな」と気づいたり。そして、ご家族の変化にも気をつけています。介護のお疲れが出ていないか、その日の天気による体調の変化まで含めて気を配ります。今まで、教えていただいたことを、還元していければと思っています。
一人で行く仕事だからこそ、“一人にしない”安心
訪問看護は、施設や病院と違って、すぐ横に相談できる看護師がいるわけではありません。行った先では基本的に自分一人なので、自分で判断しなければならない。その責任の大きさは、未経験で入る私にとって、いちばんの不安でした。
そんな不安を和らげてくださったのが、職場の支え合いでした。面接のときから「何かあったら応援に行くよ」と言っていただけて、とても心強かったです。分からないことは連絡すればいつでも相談できて、最初から一人で抱え込まなくていい環境でした。
事務所には若いスタッフが多いのですが、介護保険や訪問看護の制度のことは、日々みんなに教えてもらっています。これまでの経験を活かして医療面で力になれることもありますが、制度のことやiPadの操作などは、新人さんを含めて皆さんの方が詳しい。年齢に関係なく、お互いに学び合える職場ですし、訪問は一人で行く仕事でも、最初から一人で抱え込ませない雰囲気があると感じています。
子育てと両立しやすい働き方
勤務は9時から18時、オンコールがあります。子どもは高校生と中学生で、部活で帰りが遅いので、そこから食事の支度を、という毎日です。慌ただしく感じる日もありますが、日々、充実しています。
ありがたいのは、働き方の柔軟さです。子どもの行事があるときはシフトを調整してもらえますし、1時間単位で有給も取れます。今日も子どもの運動会で、午前中はお休みをいただいて、午後から出勤させていただいています。半日だけ休みたいという日も調整してくださるので、子育てと両立しやすいです。
「あなたに来てほしい」と言ってもらえる嬉しさ
人前で話すのは苦手なのですが、利用者さんやご家族とお話しするのは、不思議と苦手意識がないんです。訪問させていただくお家との距離が、だんだん縮まってきたのを感じています。「あなたに来てほしい」と言ってくださるお家も出てきて、自分の頑張りが少しずつ認めていただいているのかなと、嬉しくなります。
病院や施設で積んできた経験は、訪問看護でも必ず活きる。そう実感しています。私自身、遠回りをしたからこそ見えたことがありました。もし「いつか訪問看護を」と思いながら迷っている方がいるなら、その思いはきっと無駄にならないと思います。



