地域の中で「その人らしさ」を支える
- 航 山田
- 8月2日
- 読了時間: 3分
更新日:8月13日

スタッフインタビュー|作業療法士
訪問を選んだ理由
大学卒業後、これまで病院や老健施設でリハビリに従事してきました。医療機関では比較的「決められた枠の中での支援」が多く、「生活の場」に寄り添いきれないもどかしさも感じていました。
訪問リハビリを志したのは、「もっとその人の生活に近づきたい」と思ったからです。退院後の生活や、地域とのつながりを支えるような支援をしたいという思いが芽生えたことが、大きな転機でした。
訪問ならではの魅力 「その人らしさ」が見えるリハビリ
訪問の現場では、病院や施設では見えなかった「その人らしさ」に触れられることが多いです。たとえば、ご本人の夢や目標の中には、とても高い目標を掲げる方もいらっしゃいますが、その熱量に触れられる環境がとても心地よく、働きがいを感じています。
「この方、本当にいい目をしてるな」「本気でやりたいんだな」―そう感じる瞬間が何度もあります。内発的な動機を支えること、目標に向かう背中をそっと支えることができるのが、訪問ならではだと思います。
楓庵のチームで働くということ
前職と比べて驚いたのは、職種を超えたコミュニケーションの多さです。看護師、ST、ケアマネジャー、ドクターなど、それぞれの領域を尊重しながら意見交換ができる雰囲気があります。お互いの知識を補い合いながら、自然と学び合える雰囲気があります。
訪問では一人で判断する場面も多い分、チーム全体の信頼と連携が大きな支えになります。たとえば、服薬のリスクに気づけたのは、看護師さんの一言がきっかけだったこともあります。直接会う機会は少ないけれど、朝礼やタブレット、電話などを活用しながら、日々つながりを感じています。
楓庵で働いてみて、自分自身が変わったこと
訪問に携わって1年4ヶ月、自分の中でも変化がありました。まず、より丁寧な言葉遣いや接遇を意識するようになりました。ご自宅という「生活の場」に入らせていただく以上、当たり前のことがより大切になると感じています。
また、「自分の知識だけでは不十分だ」と思う場面にも多く出会い、謙虚さや学び続ける姿勢を持つことの重要性を痛感しています。作業療法士としてだけでなく、言語聴覚士や看護師の視点も取り入れながら、歩行など、生活に直結する機能の支援に、今後もさらに磨きをかけていきたいと思っています。
訪問の面白さ、そしてこれから
訪問は、自分の判断力や責任感が問われる現場ですが、それが面白さでもあります。一日の流れがあっという間に感じられるのは、訪問先ごとにドラマがあるからかもしれません。
まだまだ経験不足だと感じることもありますが、今目の前にいる利用者様にしっかり向き合いながら、一歩一歩積み重ねていきたいです。いずれは、地域資源の発掘や地域支援の場にも貢献できる存在になりたいと考えています。
訪問に興味がある方へ
「訪問って難しそう」と思う方もいるかもしれません。でも、誰かの「その人らしい生活」に寄り添える、すごく人間らしくて興味深い仕事です。チームに支えられながら、地域で生きる支援者として成長していける環境が楓庵にはあります。
自分のペースで、でも真剣に、訪問という世界を歩んでいきたい―そんな思いを持っている方にとって、きっと働きがいのある場所だと思います。