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「その人らしい人生のそばに、そっといる看護」——楓庵で見つけた、私の看護のかたち

  • 執筆者の写真: 航 山田
    航 山田
  • 8月2日
  • 読了時間: 3分

更新日:2 日前


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スタッフインタビュー|課長 池田 由紀|管理者 看護師


「最初は、“一人で行く”のが不安でした。でも今は、自分の看護ができる場所がここにあります。」

訪問看護ステーション楓庵の管理者をしておりますが、実は、ここが初めての訪問看護の職場で、「見学」がきっかけでした。

いつかは訪問看護をしたいと思っていましたが、自信を持てずにいました。

一人で訪問に行く。そこで自分が“判断する”ことの重みが不安で…。

 

それまでの私は医師や他の看護師のいる病院の中で動いていたから、どこまで自分の判断で動いていいのか、自分にできるのか?という思いがありました。

けれど、楓庵の風土は“違って”いました。

周りのスタッフが本当に優しくて。『あなたの看護で良いんだよ』って言ってくださいました。病院では難しかった、“自分らしい看護”がここではできる。そう思った瞬間でした。




「最期をどう“過ごす”か」を支える

特に力を入れているのが、人生の最終段階を「本人らしく過ごせる」ようにすることです。

“どう死にたいか”じゃなくて、“どう生ききりたいか”。私はそこを大事にしたいんです。

以前、利用者さんが「選挙に行きたい」と言ったとき、スタッフと一緒に「どうしたら行けるか」を本気で考え、車椅子で階段を降ろして実現しました。

その方は後に亡くなられました。でも、“行けてよかった”と、本当に喜んでくれて…。あの笑顔は今でも忘れられません。




チームで「その人らしさ」を支える喜び

楓庵の大きな魅力のひとつ。それは、看護師だけでなく、リハビリ職(PT・OT・ST)がチームとして一体になっていることです。

この方にはどんな体操がいい?ってPTさんに相談したり、食事姿勢をSTさんと一緒に考えたり。病院のような“職種の壁”がありません。

さらに印象的なのは、スタッフ同士が日常的に“ミニカンファレンス”のような対話を重ねていること。

「カチっとした会議じゃなくて、自然に“今日こうだったんだけど”って声をかけ合う。利用者さんを中心に、どうすればもっと良くなるかを、みんなが真剣に考えています。





「その人らしく」働くことも、大切にしてほしい

一緒に働いている人たちに伝えていること。それは、“自分らしく働く”という視点です。

得意なこと、苦手なこと。それを自分で把握して、どう補うかも自分で考える。でも、何か困ったときは、ちゃんと周りが支える。そんなチームの風土があります。

訪問看護は正解がないからこそ、向き合った分だけ返ってくる。大変なことも多いけど、やりがいは、それ以上にあります。




最後に——

訪問看護が初めての方でも、経験豊富な方でも、「医療従事者としての自分を深めたい」「人として豊かになりたい」と思った時、楓庵を一度見にきていただければと思います。

家族や病院、ケアマネジャーなど、地域の人たちと一緒に“人の生活を支える”という訪問看護があるということを知っていただき、安心していただいたり、希望を持っていただけると嬉しく思います。

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